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2004/06/09

non title

ニューヨーカー誌に掲載されていたジュンパ・ラヒリの"HELL-HEAVEN"を読み終える。初めてだ。英語で小説を味わえたのは。もちろん知らない単語は沢山あって、最初は辞書を引きながら読み進めていたのだが、だんだんそれらの単語を飛ばしながらでもストーリーを理解できることに気付き、気がついたら最後まで到達していた。(次は単語をきちんと調べながら丁寧に読みたいと思う)
ラヒリは昨年ピューリッツァー賞を受賞した作家で、ベンガル人を主人公にした独特の作風をもっている。特にいいなぁと思えるのは、その回想形式のストーリー展開と、遠いインドから移住してきたベンガル人の新天地アメリカでの生活風景、主人公の目を通して淡々と語られる周囲の人々の心理描写だ。"HELL-HEAVEN"は、女性が恋する気持ちを母と娘の関係を巧みに交えながら描いている。読み終えたあと、その余韻がいつまでも心に留まっていて、いくつもの場面はそのままふとしたときに思い出せるほど、見事な物語だと思う。

ラヒリの作品との出会いは、昨年の8月14日にニューヨークで起こった大停電がきっかけだった。確か読売新聞の1面のコラムに、そのときの停電の話題とともにラヒリの短編集「停電の夜に」が紹介されていたのだ。それですぐにその本を注文したのであった。

ニューヨーカー誌は質の高い文芸誌だと思う。常盤新平の本には、彼がニューヨーカーファンであることもあり、この雑誌にまつわるエピソードがよく出てくるのだが、それらによれば、この雑誌は構成内容が創刊当時から首尾一貫していると思える。そして、ピューリッツァー賞を受賞したような成功した作家が、未だにこの雑誌に作品を掲載する事実からも、その質の高さがうかがえるのである。表紙はそのまま額に入れるとアートになってしまうようなデザインで、金額は1冊$3.95。

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