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2004/06/27

The Human Stain

映画「白いカラス」を見た。
何から話せばいいだろう。この作品は複雑だ。
人は相手の表面しか見ないものだなぁと思う。本当は何を考え、どんな傷があるかなんて知りもせずに。映画を見終えてもなんの答えも見出せない、そんな感じである。
アフリカ系アメリカ人だが、見た目はまったく白人で通る容貌の主人公が、その時代故にとった選択は、結局生涯癒されることのない傷となる。ただ、家族を捨ててまで白人として生きる意味があったのだろうか?などという疑問は正直言って浮かんでこなかった。なぜならば、それほどまでに人種差別は耐え難いことだったことがこの作品から想像できるからだ。アンソニー・ホプキンスはその役を完璧に演じていたと思う。それにも増して光っていたのは二コール・キッドマン。義理の父、夫から虐待を受け、子供を事故で失った悲劇の女性の複雑さを、あのように演じられるのはすごいことだ。ホプキンスとキッドマンは恋に落ちる。どうして傷をもっている者同士は、不思議なタイミングで出会うのだろう。そういうことって、ひょっとすると珍しいことではないような気がする。
全体的に暗い雰囲気が漂うなかで、唯一、ゲイリー・シニーズが登場する場面はどれも安心できる。この安心感は何なのだろう?この人物も決してハッピーな人生ではない役柄なのにもかかわらず。そして、ホプキンスとシニーズが踊るシーンがあるのだが、その場面が良い。場所が夜のテラス(ガラス張りのとても雰囲気のある空間)で、ランプの明かりが温かみを強調している。
男同士で踊るのだが、二人とも楽しそうに踊る。それがなんとも言えず良い。
それと、若い頃のホプキンス役の青年が失意の恋人とニュージャージーからニューヨークへ汽車で戻ってくるシーンで「最終ペン・ステーション」とアナウンスがある。今はグランド・セントラルがNYのメイン駅であるが、当時はペンシルベニア・ステーション(通称ペン・ステーション)だったことがうかがえる。
原作を読んでみたくなった。

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