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2005/12/29

Paris 4

サン・ジェルマン・デ・プレは文化の香りのする地区である。
メトロの駅を出ると、もうそこはサン・ジェルマン・デ・プレ教会で、しばらく外観を眺めてから、中に入ってみる。

st_germain_des_pres サン・ジェルマン・デ・プレ教会

青空には飛行機雲。パリの晴れた空を見上げると多くの飛行機雲が目に入る。

奥のほうからは賛美歌が聞こえてきて、その歌声のほうに近寄ってみた。
祭壇右奥の一角に7、8人のグループが輪になって、一人ずつ聖書の一節を読みつつ、賛美歌を歌うという行為を、誰の合図もなく行っていた。それは、まるで何百年も昔からそのような行為を受け継いできているかのようだ。
一旅行者には立ち入ることのできない、とても厳かな空間。教会を訪れるとき、私はいつもそのような感覚になる。
ステンドグラスとか聖母マリア像とか、そういったものを見るだけでは、教会を知ることはできない。パリでは4つの教会に入ったが、隅のほうでじっと内部の様子を見ていて、美しいな、と必ず思う光景があった。それは、その教会に通う地元のひとたちが教会に入ってまず行うこと。入り口を入ってすぐの場所にある清めのための器の水に手を浸けて、その後に十字をきる行為だ。それをごく自然に行う姿を美しいと感じるのである。生活のなかに教会が融けこんでいる。その部分は、旅行者との間に明らかな一線を画している。

一人の男性が教会に入り、十字をきったあと入り口脇にある小さな祭壇で、しばらく祈りを捧げていた。その人はとても痩せていて、僧侶のような格好だった。そして、祈りを終えると、先に書いた讃美歌のグループに加わったのだった。光景自体が美しく、それを言葉にすることは難しい。

教会を出て、すぐ近くのドラクロワ記念館に行ったあと、雑貨屋でハート型の石鹸を購入した。それはシリア製だったのだが、質感も香りもよくて。st_germain_des_pres3

ドラクロワ記念館前の広場

お昼に入ったレストランでデザートに出たクレーム・ブリュレは、この旅行で味わったものの中で最高だったと思う。(フランスは食文化を味わうべき国だと思うが、今回の旅行で食べたものって、今振り返ると、とても質素であった。パンを買ってかじりながら歩いたり、フードコートの軽食で済ませていた。)ここで食べたクレーム・ブリュレは、日本のケーキ屋で売っているもののような濃厚さはなく、すごくあっさりしている。
赤ワインも1杯飲んで、気分よくレストランを後にした。(1杯が限度。顔はかなり赤かったと思う)

その後向かったのは、サン・ジェルマン・デ・プレから1キロもないくらいのところにある中世美術館musse_national_du_moyen_age ここにある「貴婦人と一角獣」のタピスリー6枚シリーズは美術館のメイン展示品であるだけに素晴らしい。この6枚のためだけの特別展示室は、薄暗いライティング。私は中央にある椅子にかけてたっぷり1時間はそこにいたように思う。室内に用意されていた解説書を読みながら、1枚1枚を丁寧に見た。そして、ニューヨークのクロイスターズの一角獣のタピスリーをその場で思い出していた。

clu_5_96FE15426 これはその6枚のうちの1枚(中世美術館のHPより)

すべて織物だなんて。

中世美術館 www.musee-moyenage.fr

つづく 次回は最終回。

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