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2006/12/23

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クリスマスだからといって特別なことはしないのだけど、本棚から「クリスマスの思い出」を手にとってお気に入りの箇所を朗読してみる。毎年決まってのことだ。ただ、今回は読んでいて祖母のことを思い出してしまう。まだ亡くなってから1年も経っていないのに、5~6年が過ぎたようにも思えたり、まだ階下の部屋にいるように感じるときもある。20日は彼女の誕生日だった。仏壇にお線香をあげながら「誕生日おめでとう」と言ってみたりする。

この季節、わが家では、大根の煮物が食卓に出ることが多いのだが、大根には祖母との愉快な思い出がある。私がまだ小学生だったころ、祖母の家に泊まりに行ったときのこと。(その頃は祖母とは別居していた。)祖母の家の前の道を二人で渡ろうとしたとき、目の前を走って行ったバイクが見事な大根を一本落としていった。「あの~」と呼び止める間もなくバイクの人はどんどん遠くなり、仕方なく(というより幸運だと思っていた二人)頂戴することになる。言うまでもないが、その晩は、祖母が上手に作った大根の煮物がメインであった。以来、祖母と私はそのことをたまに思い出しては「あの時の大根、美味しかったよね」と語ることになる。何十回語ったか知れない。しかし、もう大根の話をすることはないんだなぁ、と思う。

「クリスマスの思い出」も、そんな類の話である。

不変だと思っていたことでも、ついにその終わりが来てしまう。そうすると、とても些細なことどもが、突然、輝きを帯びるのである。他の誰にも邪魔されないストーリィに姿を変えて「永遠」となる。

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