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2008/10/26

San Francisco 番外編

サンフランシスコの人々

8月某日~某日

ウェスティン・セントフランシス前のパフォーマー ミスターK

宿泊したのはダウンタウンのユニオンスウエアが目の前にあるウェスティン・セントフランシスホテルだった。そこはサックス奏者やギタリストなど、パフォーマンスで小銭を稼ぐ人たちが絶えない界隈だった。だいたいの人は観光客目当てのようだった。

ミスターK(仮称)はそのなかの一人。年齢50歳代? アフリカ系かアジア系でその身なりから、おそらく路上生活者か生活保護を受けているように思えた。ホテルから出るとき、帰ってきたとき、その人を何度も見かけた。小さな箱の台の上に立って、ただひたすらに同じ姿勢を続けるというパフォーマンス。しかも「コインをください」とばかりにその手には缶を差し出すように持って。

初日、2日目とミスターKの前を通りかかっても、なかなか心は動かなかった私。音楽を奏でるとか歌を歌うとか、そういうパフォーマンスには、いいなぁと思えばコインを投げる。でもミスターKの場合はどうだろう。ただ立ってじっと動かず缶を差し出して・・・。そんな芸にお金を出すほど私は余裕があるわけではないぞ、と素通りしていた。

ところが、である。最終日の夜、Kはいつもの場所でいつものスタイルを貫いていた。そして私は思った。これもれっきとしたパフォーマンスかもしれないと。スタイルは人それぞれなのだ。私が観光で遊びほうけている間も、彼はホテル前でひたすらじっと同じ姿勢で立っていた。ユニークな顔つきで。

そんなKを見て、私は思わず財布にあったコインを全て缶に投げ入れた。

人の心を動かす人。サンフランシスコのミスターK。

根負けしたとも言えないではないが、そのときなぜか私はKに敬意さえ覚えていたのである。

今日も寒空のなか、セントフランシス前に陣取ってがんばっているだろうか。どうか風邪をひきませんように。

Resize0038 ウェスティン・セントフランシス

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