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2011/06/12

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先日の村上春樹のバルセロナでのスピーチについて。

私は、正直言うと村上春樹作品のファンではないが、この作家に対する世界的な高い評価には敬服している。だから、スピーチの内容にはとても強い関心をもたずにはいられず、ニュースで追い切れなかったところを、インターネットで読んでみた。

まず思ったことは、今回の震災について、これまで日本人が世界に発信したメッセージのなかで、これほど聴衆の心に「響いた」ものがあっただろうか、ということ。スピーチはたどたどしかったと思う。決して上手じゃなかったかもしれない。でも、自分のことばで伝えていたということ、そして、小説家という立場で世界的に認知されている人が、私たち日本人の過ちや、その独特の国民性をとてもわかりやすい文体で(あるいは文学的に)述べたということにかなり注目していた自分がいる。

このスピーチには、賛否両論あるようだ。「非現実的な夢想家」という言葉だけに敏感になっている人もいるようだが、ここだけを見てスピーチの内容を判断しないほうがよいと思う。

このタイミングならば誰でも、どうにでも言える、と批判するのはやめたい。なぜならば、このタイミングで口を閉ざすことのほうが愚かだと思うからだ。また、遠いバルセロナの地で遠吠えしていると言うのはやめたい。なぜならば、あの場は彼に与えられた公式な場であり、また、どこで語ろうともそんなことは問題ではないからだ。そして、遠くたってどこだって、実際にこうして全国民に、また世界中にそのことばは届いているではないか。

なんかあまりうまく言えないのだが、これからのことを考える大きなきっかけになったスピーチだった。

村上春樹 カタルーニャ国際賞スピーチ原稿全文

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