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2011/12/19

恐い体験

旅のこと

旅先で恐い思いをしたことは、ほとんどと言っていいほどない。
どちらかと言えば、わたしはかなり慎重なため、無茶なことはしない(できない)し、何かと余裕をもって行動しているほうだと思う。

でも、一度、「えっ?もうだめかも」という事態に遭遇したことがある。
それは数年前にニューヨークに行ったときのこと。
冬で、日中出歩いて夕方いったんホテルに戻って少し休んでから、初めてのオペラに行こうとしていたときだったと思う。ミッドタウンの中級ホテル。部屋でくつろいでいるときに、いきなりドアをドンドンとすさまじく大きな音を立ててたたく人がいて、ドアの外で何か大声で叫んでいた。何を叫んでいたのかはまったく聞き取れなかったのだが、私の勝手な想像では、「開けろ!さもないと・・・」のような感じに思え、わたしは何もできずひたすら部屋で固まっていた。

恐くてドアに近付くこともできなかった。

そのときに、その事態をいくつかのパターンに想定していた自分がいたことは今でも覚えている。恐かった割には変な余裕があるものである。

想定1:ドアをたたいたのはポリスマンで、ホテル内で事件が起こっていた。
想定2:どこかの部屋の宿泊者からフロントに気分が悪くなったので助けて、と電話があった。
想定3:ホテルの窓から飛び降りようとしていた宿泊者がいて、通行人がホテルに通報した。
想定4:これは夢のなかの出来事である。

しばらくすると、ドアをたたく音は止み、人声も聞こえなくなった。
最初、「この部屋は問題はありません。何があったのですか?」とドアを開けようかとも思ったが、その音があまりにも激しかったのと、もしかして銃でも持っていたら大変だと思い、居留守を装った。

あれは尋常じゃない雰囲気だったし、本当に何かあったのではないかと思う。その人はうっかり階を間違えたんじゃないかと思う。

でもふといま考えると、あれは現実ではなかったのかも知れない。いや、ニューヨークだもの、あれくらいのことはきっとあるだろう・・・

などと思いを巡らすが、真実はドアの向こうであり、いまとなっては知る由もない。

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