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2014/03/27

ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅

「ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅」を見た。

Nebraska

休暇が取れたので東京で映画を、と決めていて、「ネブラスカ」にするか「ランナウェイ・ブルース」にするか悩みに悩んでネブラスカに。

理由のひとつはそのタイトルによる。(だってネブラスカですよ)

アメリカ西部になぜだかとてもひかれる。荒野の哀愁を帯びた大地に点在する小さな町々とそこで暮らす人々について知りたい思いが強いところが自分にはある。

この映画はモノクロで、映画を見る前は、アメリカの景色をせっかく見られるのに、モノクロだなんて物足りないのではないかと考えていたが、いざ見始めると、あまりにも単調な景色や荒廃した町が、モノクロの映像を通して見せることでむしろ「特別化」していたように思えた。(あとから考えると、なのだが。そして、うまく説明できないのだが。)

この映画の一番は、父親役の俳優の名演技だった。インチキな類の通知を信じて賞金が当たったことをひたすら信じ、それがまるで命をつなぎ止めるための一滴の水であるかのごとくネブラスカのリンカーンに向かおうとする姿を、悲しいほどコミカルに演じている。そして、この名優のエンディングでの「心の動き」をわたしたち観客は決して見逃さない。すばらしかった。

そして、息子たち。特に二男が心優しい。老いてボケはじめた父であっても、敬意をもって接しているのだ。父の行動に対してやるせない気持ちになっても、父の立場や生きてきた時間を敬う気持ちが伝わってくる。最後に彼がとった行動は、父がなぜそこまでして賞金を手に入れたいのかを理解し、そのすべてを叶えてあげた魔法である。

母親は毒舌家。でも憎めなくて、終盤はこの人のことをきっと観客はみんな好きになっている。

旅の途中、一家が父親の生まれ育った家を見に行くシーンは特に心に残る。



モンタナ→ワイオミング→サウスダコタ→ネブラスカ

荒野、ハイウェイ沿いに時折現れる何かの看板、電信柱、モーテル、廃れかかった酒場・・・

わたしにとってのアメリカの原風景を見ることのできた映画。

Map


ところで、あんなに大きなコンプレッサー(空気圧縮機)を、一般家庭で一体何に使うのだろうか。映画では確か塗装とか言っていたけれども。コンプレッサーを持っていることって、古きアメリカの一般家庭のステイタスだったのだろうか。。



ネブラスカ ふたつの心をつなぐ旅 公式サイト

2014/03/23

LIFE!

話題の映画「LIFE!」を見る。

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想像の域を超えない映画ではあったけれど、圧倒的な大自然の映像と音楽に支えられて「見てよかった」と思える作品に仕上がっていた。

個人的には、空想癖のある主人公の空想の場面が、CGで作り込んでいたのがちょっと残念だったけれど。それから、LIFE最終号の表紙についても、見ていてきっとこうなるんだろうなと思ったとおりで意外性はなかった。

でも、脚本がとても優れている。登場人物が発する言葉のひとつひとつが練り上げられている感じがした。また、あまり目にしたことのないグリーンランドやアイスランドの自然に引きつけられて、憧れてしまうほどのまだ見ぬ景色は無数にあって、自分の目で実際に見てみたいと強く強く思わせてくれる映画である。

それから映画を見て、どんな仕事でも、人と人との繋がりがあってこそ成り立つものなのだと改めて思えたし、その繋がりとは「信頼」そのものだということに気づかせてもらった感じがする。

以下、メモしておきたいこと。

・シャーリー・マクレーンが現役でがんばっているのがうれしかった。

・ワイルドなカメラマン、ショーンがショーン・ペンに似ている俳優だなぁと思っていたら、ショーン・ペンその人であった。(キャストについての予備知識なしで見たものだから)ショーン・ペンっていい俳優だとつくづく思う。

・断然、アイスランドに行きたくなった。

・アイスランドでのスケボーのシーンは最高。

LIFE!オフィシャルサイト

2014/03/08

ショーウインドウ(ヘルシンキ&ロヴァニエミ)

旅先での楽しみのひとつにウインドウ・ショッピングがある。

車社会で毎日を過ごしているため、ゆっくり歩きながらショーウインドウを眺めるのはとても楽しく、つい写真まで撮ってしまう。(もちろん店内では撮影などしませんけれど)

ただ、今回のフィンランドは年末年始ということもあり、お店はすっかり閉じられていた。でも暗闇に浮かぶウインドウはかえって幻想的で、そこだけスポットライトが当たっているようにも思える。

まずはヘルシンキから。

*写真はクリックすると少し拡大されます(PCでご覧いただいた場合)

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↑まずはaarikka(アーリッカ)

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↑marimekko(マリメッコ)

ここではヘルシンキを発つ日に訪れて、布のバッグを購入。

いつも日本人で非常ににぎわっている。わたしもご多分に漏れずマリメッコ好き。

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↑このように同系色をディスプレイしているお店にはセンスを感じる。

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↑メガネ屋さん?

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↑KALEVALA(ジュエリーのお店)

以前、旅の記念にと2点購入したことがある。

古代フィンランドの文様や叙事詩カレヴァラからインスピレーションを得たデザインがとてもフィンランド的。以前のお店の場所から程近いエスプラナーディ通りに移転していた。目抜き通りに移ったとはすごい。

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↑Finlayson(フィンレイソン)

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↑アモス・アンダーソン美術館の向かいにあったキッチン用品のお店。

窓枠をモミの葉で囲んでいるところが面白い。

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↑インテリアのお店?

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↑artek(アルテック)

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↑帽子店?

(とても趣きありました。小説にでも出てきそうな雰囲気)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

ここからはロヴァニエミです。

(あまり写真はありませんが)

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↑花屋

全体的に白でデコレーションしてあって、冬によく合う。

丸い形をしているのは、紙のシート?

工夫の跡が見られるなぁ。

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↑楽器店

恐らく小さなロヴァニエミの街で唯一の楽器店ではないだろうか。

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↑楽器店には派手なピンクのマーシャルアンプが存在感をかもしだしていた。

(ちょっとシュールですね)

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↑靴屋

ローファーの靴に雪道を歩くための装着型の滑り止めが!

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↑番外編

寒そうに営業していた土産店

この状況では、吊るされているアンダーウエアが暖かそうに見えない。。

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↑番外編

ロヴァニエミのマクドナルド

よくネット上でも目にする、みんなが撮影するマック。

なぜならば世界で最北にあるマクドナルドだからだとか。

わざわざ見に行ったわけではなく、たまたま通りかかる。

お店には入らなかったけれど。(入っておけばよかったかなぁ)

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↑番外編

このようにストックを手に歩いている人をよく見かける。

(写真撮らせていただこうと思ってシャッターを切ったタイミングで、こちらを向かれたので、やや気まずくなった・・)

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↑ヘルシンキでも。

公園を散歩している人などにも、このノルディック・ウォーキングをしている人をよく見かけ、わたしも専用ストックがほしいと思っている。

年配者だけかと思っていたら、若い人も見かけた。

一度、スキーのストックで試してみたのだが、ちょっと重いし、地面を突くところにゴムがついてないので、カチカチとうるさく、すぐにやめてしまった。

(日本でもはやるといいのにと思っていたら、つい1週間ほど前に地元でこれをやっている人を見かけました。それに日本でも専用ストックは購入できるようです。)

ショッピングストリートは、さすがに夏ほどの活気はなかったけれど、それはそれなりに嫌いではない。

2014/03/01

アンディ・ウォーホル展 -永遠の15分-

森美術館で開催している「アンディ・ウォーホル -永遠の15分-」に足を運んだ。

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森美術館がある六本木ヒルズに行くのは久しぶりで、週末なので混んでいるだろうと思っていたのだが、どうしたわけかすごく空いていて、もしかしたらブームが過ぎて落ち着いてきているのかな。東京は、自分では追いついていけないほど新しいスポットが生まれているので、もはや六本木ヒルズは古い部類の存在なのか。

昨年、国立新美術館で開催された「アメリカン・ポップ・アート展」にウォーホルの作品が豊富に展示されていて、かなり楽しみに出かけたのだが、期待どおりではなかったので、今回も同様の感想になるのだろうと考えていたのだが、これがとてもよかった。

展示の内容で、同じアーティストでもこんなに印象が違うものなんだということを初めて感じた展覧会だと思う。

この展覧会では、ウォーホルの作品を初期から晩年までを見渡すことができる。そのなかで、ウォーホルが1950年代にファッション誌や商業広告で成功をおさめたドローイングや、実験映像作品なども見せている。ドローイングを見て彼のセンスの良さを再発見できたし、エンパイアステイトビルを定点撮影したモノクロ映像など見ていると、不思議と泣けてきそうになる。

それから、数々の写真も展示されている。ウォーホル自身が撮影したものから、彼自身が被写体になっているものまである。ウォーホルはその外見や考え方から、作家自身が作品でもあるように思う。だから写真や自画像でみんなウォーホルを鑑賞したいのだ。写真のなかには、同じ時代に注目を浴びたキース・へリングやバスキアと一緒に写っているものなどもあった。また、幼少時代の写真も展示されていた。

展示の終盤に「タイムカプセル」と称されたウォーホルの私的なアーカイブが展示されている。ウォーホルは本や雑誌、贈り物や手紙、旅先で手に入れたパンフレットやボーディングチケット、小物などを段ボール箱に入れて保管していたそうである。段ボール箱は600箱にものぼるようだが、今回は彼が来日の際に入手した日本関連の品物を中心に300点を見ることができる。書簡など読み切れず時間が足りないと思うほど。また香港に滞在した際はマンダリンホテルに宿泊したようで、ホテルの名の入ったメモ用紙などもタイムカプセルにおさめられている。

ウォーホルは1987年にニューヨークで死去した。それも2月(下旬)。58歳で。

わたしが初めてNYを訪れたのも、この年の2月だった。たしかMoMAでウォーホルの作品を見ている。同じときにこの作家が死を迎えようとしていたことも知らずに。

今回の展覧会にウォーホルが撮影したブルックリン・ブリッジのモノクロ写真が展示されていた。それは橋の一部を川から(恐らく船の上から)のアングルで撮ったものなのだが、橋の全体を撮らずに一部というのが印象的で、でもそれはあきらかにブルックリン・ブリッジとわかる写真である。なんだかそれがウォーホルらしく思え、この写真の絵葉書を購入した。

この展覧会は本当におすすめです。

機会があればもう一度行きたいと思うほどです。

ちなみに、本展覧会の副題「永遠の15分」は、ウォーホルが残した言葉からとっているようです。

"In the future, everyone will be world-famous for 15 mitutes." - Andy Warhol

「将来、誰でも15分は世界的な有名人になれるだろう。」 アンディ・ウォーホル

*展覧会では、ところどころにウォーホルの名言が紹介されていて、展示物を見る際、かなりの補助的な役割を果たしていると思いました。

アンディ・ウォーホル展 公式サイト

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