« ロヴァニエミとヘルシンキのホテル | トップページ | ブルー・ジャスミン (Blue Jasmine) »

2014/05/04

101年目のロバート・キャパ 展

先日、東京都写真美術館で開催中の「101年目のロバート・キャパ 誰もがボブに憧れた」展に行ってきた。

キャパはテレビ番組や雑誌などでも採り上げられることが多いので、知ったつもりになっていたが、考えてみるとこれだけ多くの写真を一度に見たのは初めてかもしれない。

戦場カメラマンとして紹介されることが多いと思うが、今回は視点を少し変えて展示写真を選定していて、この展覧会では、キャパと交流のあった著名人や戦場での兵士の休息場面、緊迫した状況下でのちょっとしたユーモアなどが表れた写真を見ることができる。

キャパが現在のベトナムで地雷によりその一生を終えたことは知っていたものの、その直前に日本に初めて訪れていたことは知らなかった。初来日で撮影された当時の日本の人々の様子もこの写真展で見ることができる。

また、キャパが最期に愛用していたカメラや、そのカメラで最後に撮影されたショットのネガも展示されていて、このカメラを使っていたのだと思うとゾクゾクッときてしまう。

キャパが戦場に赴いてその現実を写真におさめることを生業にしていたとはいえ、まさかノルマンディ上陸作戦に(しかも第一陣)に同行したことはしっかり認識していなかったので(このことは有名な事実にもかかわらず!)、海岸で連合軍兵士が海水をかき分けて上陸する様子を撮った写真にはしばらく見入ってしまった。

最近、沢木耕太郎著『一号線を北上せよ ヴェトナム街道編』を読んだばかりなのだが、著者がヴェトナムをバスで移動するなかで、キャパがナムデンで撮った傑作と言われる「夫を亡くして墓地で泣き崩れる女性」のその場所を見るためにナムデンを訪れたという記述がある。結局その場所にはたどりつけなかったようだが・・・ その写真も今回の展覧会で見ることができる。

そして、キャパは日本滞在中にLIFE誌から急遽ヴェトナムへ取材に行くよう命を受け向かったという。LIFE誌といえば、つい最近見た映画『LIFE!』のモデルとなった写真雑誌である。キャパが撮影した写真が掲載されている号も展示されている。休刊になってしまった著名雑誌だけに、これも見る価値がある。映画で重要な人物となっているカメラマン(ショーン)とキャパは、違うタイプであるが、LIFE誌は才能と感性ある多くのカメラマンにより支えられていたのだろうなぁとしみじみ思った。

ナムデンの墓地の写真とLIFE。そんな偶然が重なり、とても不思議な感じになる。

キャパは身軽に暮らしていたとか。ほとんどがホテル住まいだったというのも、わたしのなかのキャパ像にぴったりくる。そして、あの有名なポートレイト(下の写真)のキャパはとてもハンサムで、人懐こそうである。きっと多くの人を引き付けたことだろうと認めざるを得ない風貌なのである。

Capa2



「101年目のロバート・キャパ 誰もがボブに憧れた」公式サイト

東京都写真美術館は恵比寿ガーデンプレイスにあるが、久しぶりに訪れて、やっぱりここは落ち着くなぁと思った。

« ロヴァニエミとヘルシンキのホテル | トップページ | ブルー・ジャスミン (Blue Jasmine) »

twitter

  • twitter
無料ブログはココログ