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2014/08/14

首のたるみが気になるの

ここのところずっと読書を怠っていたので、今月は本を読む気満々だったのだが・・・なかなか充実の読書月間とはいかず・・

そんななか、書店に立ち寄って見つけたのがこの本。

Kubi

「首のたるみが気になるの」

ノーラ・エフロン

阿川佐和子 訳

ノーラ・エフロンというと映画「ユー・ガット・メール」「めぐり逢えたら」「恋人たちの予感」などの脚本や監督で有名。これらの映画が大好きなわたしはすぐにこのエッセイが目に飛び込んできて、即購入。一日で一気に読了。

本の著者紹介で、ノーラ・エフロンは2012年に急性白血病で亡くなっていることを改めて認識する。

内容はときおりちょっと意味が伝わってこない箇所もあったものの、実に軽妙なタッチで書かれている。(阿川佐和子の翻訳も上手なのだろうと思う)著者のニューヨークでの生活の一部も垣間見ることができて、それに共感できるところもいくつかあった。たとえば、わたしの場合「バッグは嫌いだ」である。冒頭、こんな記述になっている。「ここに書かれているエッセイは、ハンドバッグ嫌いの女性、あるいはハンドバッグに手を焼いている女性のためのものである。(中略)ハンドバッグの価格が五百ドルから六百ドルすることにいちいち仰天する女性にも、このエッセイは気に入っていただけると思う。」このあと、ハンドバッグの中の小宇宙がこれ以上にないほど面白おかしく、しかも真剣に語られている!読んでいて、さすがにわたしはそこまでではないなぁ・・と思いながらも、わかるなぁ・・と。わたしの場合、日々の洋服に合わせてバッグを変えないし(半年くらいはほぼ同じバッグで通す)、数万円もするバッグを買うには抵抗がある。ちょっと気を抜くとバッグの中が荒れ放題になりそうな無頓着さがある。著者の場合、最終的に行きついたのがグランド・セントラル駅の交通博物館で買った26ドルのバッグというか袋だとか!

それから、著者が愛して止まなかったアッパーウエストのアプソープ・アパートメントの話も興味深く読めた。以前は家賃安定化条例により守られていたニューヨークのアパートメントの家賃が、その後の条例の廃止で家主が適正市場価格まで家賃を引き上げてよくなり、そのときの自身の状況を、この有名なアプソープ・アパートメントの場合として書かれている。著者がこのアパートに住み始めた70年代か80年代頃(?)から現在に至るまでのこのエリアの変化がわかりやすく描かれている。結局、アッパーイーストに引っ越した著者が、セントラルパークを挟んだこの両エリアについて比較していて、要は両サイドともに便利なのだが、イーストサイドのほうが天気がいいというのにびっくり。イーストサイドのほうがウエストサイドより日差しが明るく冬暖かいと書いてある。なるほど、その地域にじっくり住んだことのある人でないとわからないことだのだろう。面白い。あ、それと、値段が高いものについて、そのコストがいかに格安かを証明するために最終的にカプチーノ一杯分の値段にまで換算するところも面白い!

とにかく、息抜きに何か読みたいと思う方にこのエッセイは最適です。

それから、現在「バージェス家の出来事」もちょっとずつ読んでいて、これは「オリーヴ・キタリッジの生活」の著者の新作なのですが、また感想は後日書こうと思います。

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